SDGsをリアルに実現!

スウェーデンにSDGs視察に行き、目からウロコの連続!日本でもサステナビリティを実現したいと決意し、活動をスタート。このブログは、地球が子、孫、その先の世代まで持続していくための活動を記録したものです。

子ども食堂についての講演、聞きました。

こんにちは。

SDGsプロジェクトプランナーのぴーちゃこです。自分の住む地域がもっと素敵な場所になるように、この世界がSDGsの理念である「誰一人取り残さない社会」になるように、そして子どもたちの未来のために美しい地球、持続する地球を残すために、様々なプロジェクトを立ち上げて、活動しています。

今日は、2016年から埼玉県川口市子ども食堂の代表をされている方のお話を聞かせていただきました。彼は、自分の子ども食堂だけでなく、学生が立ち上げる子ども食堂の後方支援をされていたり、子ども食堂の全国ネットワークの事務局をされていたりと、様々な活動もされているので、子ども食堂についての多角的なお話を聞くことができ、大変勉強になりました。

実は私も、自分の活動とは別に、さいたま市子ども食堂のスタッフをここ1年くらいさせていただいているので、尚更、興味深く聞かせていただきました。

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ソーシャルディスタンスを保ちながら。

 

 

そもそも、なぜ子ども食堂

一時期、ニュースにもなりましたが、日本の子どもの7人に1人が「相対的貧困」という中に生きていると言われています。学校の一クラスの中に、3人から4人くらいはいるという計算になります。

そういうご家庭は、自分たちが貧困であることを知られないようにスマホは持っていたり、身なりにお金をかけたりするそうですが、夏休みになると1日3食が1日2食になるなど、ギリギリの中で生活をしているそうです。

教員時代に、2学期に痩せて学校に来る子がいました。もしくは、極端に栄養が偏り、太って学校に来る子もいました。(食べられないよりはマシですが・・・)

そんな中、食べられない子どもの居場所になれば、と全国で子ども食堂が作られ、ここ数年で急増、現在では4000を超える子ども食堂が全国に作られているそうです。

子どもの貧困について

この令和の時代に食べるのにも困る子どもたちがいるって、にわかには信じられないかもしれませんが、下記のデータをご覧ください。

厚生労働省の2015年のデータですが、全母子世帯のうち、就業率は80.6%、そのうち57%は非正規雇用。また、就業している母子世帯の平均年収は181万円だそうです。月にすると15万くらいでしょうか。

個人的には、田舎で畑で食べ物を作りながら暮らせば十分にやっていける額だと思っているのですが笑、平均世帯年収(400万くらいと記憶)の半分も行かないので、「相対的」貧困と言われているのです。

子ども食堂は本当に必要な子どもたちにリーチしてるかどうか?

いくつかの子ども食堂のスタッフをしている人から何回か聞いたことがあるのは、「本当に支援が必要な子どもに繋がるのが難しい」「そういう子はなかなか来ない」ということです。

子ども食堂に来ている子どもたちが、本当に支援が必要な子どもたちかどうか。実はそれは運営している私たちにははっきりとはわかりません。収入を確認するわけではないし、誰でも来ていいよ、としているためです。(ほとんどの子ども食堂はその形式をとっているそうです。)だから、雰囲気とかで察していくしかないのですが、私は分からなくてもいいと思っています。

「じゃあやる意味あるの?」ってなりますが、

誰にとっても来やすいことが大事だと思うんです。

「あそこには食べられない子が集まるのよ」なんて噂がたったらおしまい。誰も来なくなります。だから、とにかく楽しいイベントを絡めていく。経験値を増やせるような活動をしこむ。あそこは楽しかったなぁと心に残ることを目標にやる。非認知能力を伸ばすことを目標にやる。で、その結果、たくさんの子どもの中で、何人かの支援が必要な子どもが混ざってた。地域の民間人がボランティアで運営する子ども食堂は、そのくらいがいいのだと思います。(これは私の考えです。支援が必要な子どもに繋がることを否定しているわけではありません。それができれば、本望。だけど、って話。)

だから、まずは始めること。そして楽しく続けること。これが大事なんだと思います。

多世代交流の場「みんなの居場所」としての子ども食堂

私がスタッフで参加させていただいている子ども食堂は「畑子ども食堂」(埼玉県さいたま市)といいます。広い畑を借りていて子供たちと農作業をします。畑での活動、アクティビティ、最後に食事という盛り沢山な子ども食堂で、毎回子供たちの笑顔が溢れています。

調理スタッフには地元のシニアの方に来ていただいています。手品などをするシニアの方にアクティビティのファシリテーションをお願いすることもあります。先日は、保育の専門学校の女の子たちが飛び入りで見学したいと言ってきてくれました。

ここには、いろいろな世代のいろいろな背景の人が関わっています。ここに集まるスタッフも、バックグラウンドを聞くだけでみんな興味深いのです。

子ども食堂という名の、多世代交流の場、多様な人の交流の場になっているんです。

子どもへの目線はみんな暖かい。緩やかに繋がり、子どもはたくさんのポジティブな声をかけられ、自信を揺るぎないものにしていく。そしてそれが、非認知能力を育む土台となっていく。アクティビティでは、子どもの才能が垣間見える。夢中になって活動に没頭する子どもたち。それを見守る親やスタッフ。本当に素敵な場所です。それだけで価値があると思いません?そして、それが結果、誰かの支援になっていたら、最高です。(個人の意見です。笑)

コロナ禍の子ども食堂

残念ながら、子ども食堂は多くがまだコロナの影響でオープンできていないとのことでした。元々、みんなでワイワイという「密」前提なところがあるからでしょうか。一緒に食事ができないかわりに、お弁当にして配布したり、フードパントリーという形で食材を配布したりする活動に変わっているとのこと。(畑子ども食堂は、アウトドアがメインなので、他のところよりも早く活動を再開することができました。)

いずれにしても、どこの子ども食堂も、子どもたちを救うセーフティネットでありたい運営側の思いに変わりありません。

 

ということで、今日は子ども食堂について考えていることや、聞いたお話をシェアさせていただきました。

 

ちなみに、私が子ども食堂に関わる前に、勉強のために読んだ本はこれ。

 

東京で、随分前からやっている子ども食堂の実践例で、親近感とともに、とても勉強になったのを覚えています。

今日も読んでいただきありがとうございます!